悲しみのない星ではやさしくなれないだろう

このところ晴天が多かった関東地方。久々に長く続く雨が降ったのが、亀井さん、ジュンジュン、リンリンの卒業が発表された夏ハロコン最終日の夕方からだったというのが、どうにも偶然には思えませんでした。

これまで娘。が歌ってきた曲の中で、特定のメンバーと強くイメージが結びついた曲は何曲かあります。その中でも『雨が降らない星では愛せないだろう？』は、特に強くメンバーとイメージが結びついた曲だと思います。あの曲はジュンジュン、リンリンがいてこそ生まれた曲であると。
これからも『雨の降らない星では愛せないだろう？』は、娘。のコンサートで、あるいはハロー！プロジェクトのコンサートで、きっと歌い継がれていくであろうし、それはジュンジュンとリンリンの存在の大きさを示し続けることだと、いまはそんなふうに思っています。

それから、亀井さん。
以前、私は娘。ＯＧである保田さんの扁桃腺手術の記事が掲載されたときに「旧・現ハロプロメンにも、健康上の問題を抱えながら活動を続けているメンバーがいても不思議ではないと思います。」と書きました。
わかっているつもりのことだったけど、でもやっぱりこうして現実として突きつけられると、それはすごく重い。

亀井さんは、本人のキャラクターも魅力的だし、ちょうど卒業発表の少し前に放送されたドラマや舞台『ファッショナブル』で見せた女優さんとしての資質も素晴らしかった。
そしてなにより、ボーカリストとしての存在感がここ数年で大きく増していたと思います。それは娘。の曲だけではなく、タンポポ＃でも存分に発揮されていました。
現実的なことではないと思いつつも、ライブやイベントやビジュアル面での露出はまったくなくてもいいから歌声だけを時折届けてくれないかと、そんなことを思うのです。

まだ、３人の卒業まで４ヶ月もの時間を残している時点でこういうことを書くのは、卒業していく３人にも応援している方々にも失礼であるとは承知の上で、でもあえてその先のことについて書いてみたい。
まだ詳しいことはわからないけれど、おそらくある程度の期間、モーニング娘。は５人での活動をおこなっていくのだと思います。その期間に、娘。はこれまで観たことがないほど力を持ったパフォーマンスを魅せてくれるような気がしてなりません。生半可な気持ちで見ていたら打ちのめされるほどの。
デビュー以来、10数年ぶりとなる５人という体制。それは新しい始まりを象徴するかのように感じるのです。