Storm

昨日の夜中にDohhh UP!でまのえりさんの新曲『春の嵐』のビデオクリップを観て、思わず「うわやべええええええ」と叫びそうになりました。なんか私の中のアイドル歌謡嗜好をおもいっきり撃ち抜かれたような気分です(笑)。

「恋をして気がついた自分の陰の部分」を歌うというのは、アイドルポップスでは決して珍しいものではないとは思います。重要なのはそういう曲をこのタイミングで持ってきたってことですよね。メジャーデビューから１年間、一貫して純粋に想う気持ちであったり、恋する幸せだったり、恋愛の光の部分を歌っていたのが、ここで初めて陰の部分を歌うからこそ曲の持つ陰がより引き立っていると思います。
それから、特にサビの終わりの部分を聴いて思ったのですが、１年前の真野さんだったらこの曲は歌えたかなあ？　と思うのです。たぶん『マノピアノ』のころの真野さんだったら無理ですよね。その意味でもこのタイミングならではの曲だと思います。

ビデオクリップは、いままでの曲と同様に歌とイメージカットを繋げた構成で雰囲気も共通していますが、からっぽの部屋をきれいに飾り立てて、でもその中に鍵をかけた秘密の部分がある……というのは歌詞の内容とあわせるとなかなか意味深く感じられるじゃありませんか。最後の部分で部屋を見渡して出ていくときに真野さんの微笑みも、ただの笑みではないものも感じちゃったりして。
冒頭でなぜいまヴォーギング？　と思った振りも、これまでの曲にはなかったクールさがあって新たな一面を見せているように思います。間奏の最後、首を回すところで髪が顔にかかるところは、やはり“心の陰”を感じさせてドキッとさせられました。

やっぱりね、真野さんは楽曲面ですごく面白いですよ。２０１０年のまのえり楽曲にも期待できそうです。