Sesto

co・no・mi・chi (通常盤)

１枚目からずっとシングル曲のアレンジを手がけてきた西川進氏が携わっていないBuono!の６枚目のシングルは、果たしてどんなことになっているのかと思っていましたが、しっかりとBuono!サウンドが維持されていて安心しました。
考えてみればアレンジを担当しているおふたりは、AKIRASTAR氏は作・編曲で、中山信彦氏は西川氏アレンジ曲のプログラマーとして、ずっとBuono!に携わってきた方々なわけで、納得の仕上がりです。
今度の曲を聴いていて思ったのは、西川氏がアレンジを担当していたこれまでの楽曲でも、特にリズムの面では中山氏の手によるところが大きかったのかなあということ。今度の曲でも、もしかしたらこれまでのシングル曲に使われていたのと同じ音源を部分部分で使っているのかもしれません。それも今回の曲をこれまでのシングル曲と並べたときに統一感を感じる大きな要因となっていると思います。
もちろんアレンジだけではなく、ミキシングなども含めてトータルでBuono!の音というコンセプトが揺るぎないものとしてスタッフの共通認識としてあるんだなということを感じさせられました。
それからやっぱり３人の声ですね。３人の歌声が流れてきた瞬間に「ああ、Buono!の曲だ」って思わせられる説得力を３人の声が持っていると感じました。

もうひとつ、メロディで特筆すべきがＡメロの最後の部分。歌詞でいうと「たいしたことないし」、「モアイ像にしちゃう」のところです。ここの半音の音遣いが絶妙。これによってメロディの持つ哀愁が強調されていますし、落ち着かない不安定さを感じさせるので、早く落ち着きたいなと次のフレーズへと引っ張る役割を果たしています。
このフレーズが理詰めで作られているものなのか、感覚でできちゃっているものなのかわからないですけど、いずれにせよすごいです。