鉄よりつよいもの。(旧)

KKTのブログ『鉄よりつよいもの。』のはてなダイアリー時代(2004年から2017年まで)のアーカイヴです。新規更新はしません。現在は新しいブログ http://kkt.hatenablog.jp/ をたまに更新

『オンナ、ひと憂。』についてもう少し

『オンナ、ひと憂。』について昨日は主に内容についてのみ書きましたが、私があれだけ劇の内容に引き込まれたのは、もちろん女優さんたちのお芝居があってこそです。
本編終演後におこなわれた「公開ダメ出し会」では主演の久住小春さんも含めて演出家の方から厳しい評価を受けてもいましたが、実際の彼女たちのお芝居は決してぎこちなさや拙さを感じさせるものではありませんでした。
主人公・のぞみを演じる久住さんの、第一幕終盤でのお芝居は、観ていて鳥肌が立つものがありました。
のぞみの妹・優を演じた小林玲さんの劇終盤での独白シーンは圧巻。優の同級生でもある若手女優・さくら役の松岡理英さんは普段の天真爛漫さと終盤での思わせぶりな表情のギャップが劇の奥行きを増していました。
そして、今回のキャストの中ではもっとも舞台経験が豊富な小川麻琴さんは、劇の中でのベテラン格女優という役どころと重なるように、この舞台では先輩格として安定感を与えていたように感じました(実際「公開ダメ出し会」では小川さんへの言及はほとんどなし)。


『オンナ、ひと憂。』は久住さん、小川さん以外はすべてダブルキャストの2チーム体制での上演でした。私はAチームのみの観劇で、Bチーム公演が観られなかったのは心残りです。