マノフレンズ
書くのが遅くなりましたが、真野さんのアルバムは発売日に購入して聴いておりました。
- アーティスト: 真野恵里菜
- 出版社/メーカー: hachama
- 発売日: 2009/12/16
- メディア: CD
- クリック: 13回
- この商品を含むブログ (21件) を見る
淡彩のイメージ、それもパステルの淡さではなくて水彩の淡い色調を感じさせるアルバムです。
それからアルバムを聴いて改めて思ったのが、真野さんってシングル『この胸のときめきを』あたりから急激に歌が変わってきていますね。アルバムではインディーズ時代のまだちょっと頼りなげな歌声も収録されているので、歌い方の変化がより強く感じられました。
驚いたのがラストに収録されている『マノピアノ』のアルバムバージョンで、新しいボーカルはおそらく最近録ったものだと思うのですけど、声の出し方から表情の付け方から、同じ人が歌ってこれだけ変わるのかと思わされました。アルバム1曲目にオリジナル版を収録し、ラストをニューバージョンで締めくくるという構成でも面白かったのではないかと思っています。
アルバムを聴き終えたとき、月島きらりのファーストアルバムを聴いたときと近い感覚を覚えました。きらりのアルバムもアルバムをとおしての統一されたイメージを強く感じるもので、それは「架空のキャラクターのアルバム」だという理由によるところが大きかったと思います。
今度の真野さんのアルバムも、ちょっとそれに近いところがあると思うんですよ。真野さんはデビュー以来“清く正しく”的なイメージっていうのがずっとあって、楽曲に留まらず本人の言動含めてそのイメージからずれない活動ってのをおこなっているわけですけど、まあDohhh UP!で配信されているエッグ時代の映像とか観ると本人は根っからそういうパーソナリティってわけでもなさそうですし。真野さんは実在の存在なわけだけど、真野恵里菜 starring 真野恵里菜的なところはあると思うんですよ。
いまの時代、イメージを作りこむってやりづらいことだと思うんですよね。どっか作り手側の照れみたいなものが見えたりしてそこがツッコミどころになったりとか、あるいは人によってはイメージを作っている不自然さっていうのを逆に売りにしていったりっていうケースもありますよね。
そんな時代に、真野さんは周りがツッコむ隙を与えないほどに堂々とイメージを貫いているってのがすごいなと思うわけです。
だからある意味『FRIENDS』って強力なキャラクターアルバムなんじゃないかと、そんなことを思ったりもするのでした。