10枚目
- アーティスト: オムニバス
- 出版社/メーカー: UP-FRONT WORKS
- 発売日: 2009/12/02
- メディア: CD
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その初CD化曲について書いてみますと、まず夏ハロコンで披露されていた曲のうち、あぁ!の『夢と現実』、プッチモニVの『ピラッ!乙女の願い』についてはコンサートで聴いたときと大きく印象は変わらなかったです。『ピラッ!乙女の願い』は改めて聴いてみるとアレンジもスキャットマン・ジョンの曲を意識しているよなあと思ったり、「AH OH AH OH AH OH AH OH AH OH」のフレーズ聴いてたら『FISH FIGHT!』を思い出したりしましたけど(笑)。
一方、タンポポ#の『アンブレラ』は大きく印象が変わりました。コンサートで観たときはヴィジュアルのイメージに引っ張られたのか2期タンポポ路線継承+α的に受け取っていました。たしかにメロディや歌詞は2期タンポポに近い可愛い感じですし、2期タンのように往年のロック・ポップスを彷彿とさせるアレンジでもしっくりハマるはずです。でも、実際のアレンジははっきり言って異常だ(笑)。リズムなんかどこのインダストリアルだよってくらい(笑)。サウンド全体としては決して音が分厚いわけではなくて、ところどころ意図的に音の隙間を感じさせるようなアレンジになっているのが面白いところです。これはアレンジの田中直氏すごい! のは確かなんですけど、この曲を田中氏に発注しようという発想がすごい、さらにこれをOKにした判断がすごい! でもあるんですよね。
アルバムで初披露となったHigh-Kingの『DISTINY LOVE』は、アレンジにちょっとオリエンタルさも感じさせるようなミディアムナンバー。ダンサンブルよりはじっくりと聴かせるタイプの曲で、これは構成とパート割が巧みだと感じました。安定した歌唱力を持つ高橋さんと田中さんが担当するサビから曲を始めて曲の世界を確立させた上で、矢島さん、清水さんによるAメロ、前田さんによるBメロへと受け渡していき、そして再びふたりによるサビで締めると。派手さはありませんが娘。楽曲とも違う、High-Kingならではのスタイリッシュなクールさを感じる1曲です。
同じくアルバムで初披露の新ミニモニ。の曲は、これがまたビックリの曲。なんかもうオモチャ箱的なサウンドって感じですねえ。メンバーの子供らしい声質にも合っていて賑やかで楽しい仕上がりになっています。想像ですけど、この曲のアレンジというのは完成形のイメージに沿って組み立てていくのではなくて、音をDAWソフト上でコラージュするような感覚で作られていったものではないかと思います。それにしても歌詞の内容はなんでペンギン? この映画にメンバーのひとりが関係していたりするわけですけど、もともとそれ関連で作られた……なんてことはないですよね(笑)。
タンポポ#、High-King、新ミニモニ。の3曲はいずれも田中直氏のアレンジを担当していらっしゃいます。田中氏が大活躍という印象を受けたアルバムでした。