５月６日、さいたまスーパーアリーナで私が観た娘たち。（その２）

６期メンバー・田中れいな

歌、ダンス、さらに観客へのアピール力をトータルで見たら今の娘。でトップクラスだと思う。その一方で悪戯っ子のようなやんちゃな魅力も感じさせる。個人的には、今後の娘。が新体制に移行する中でもっとも立場が変わるのは彼女ではないかと思う。後輩も４人に増え、これまでと違った役割も求められるはずだ。弾けるだけではない彼女のパフォーマンスを期待したい。

６期メンバー・道重さゆみ

スクリーンに映し出される表情の多彩さに驚かされた。明るい笑顔だけではなく、曲によってはドキッとさせられるほど切ない表情も見せる。また、大きく髪を揺らしながらのダンスは意外なほどの激しさを持っている。歌唱力の弱さは否めないが、その分、どうやって曲の世界を表現すればいいのかという、彼女なりの表現法を磨いているように思えた。もう決して、可愛いだけの存在ではない。

６期メンバー・亀井絵里

今回のコンサートで心地良い声の持ち主であることを改めて思い知らされた。最近のシングル曲では存在が目立っているとは言い難いが、ソロに近い『春　ビューティフル　エブリデイ』では、ほかのメンバーには出せない独特の雰囲気に空気を染め上げる力を持っている。リズムの弱さを感じさせるところはあるが、案外、新体制となる娘。のキーとなるのは彼女なのかもしれない。

６期メンバー・藤本美貴

パフォーマンスの安定力はさすがと思わされる。さらに彼女が秀でているのは“引く”パフォーマンスが身についていることだ。ステージから客席に“発散する”だけではなく、会場の空気を自分に“引き寄せる”。そんな存在感を彼女は見せることができる。リーダーにふさわしい貫禄をすでに持っている彼女。リーダーとなることで、彼女の何が変わり、何が変わらないのか。それが楽しみだ。