They are walking.

シャ乱Ｑ版『歩いてる』を聴いた率直な感想は「え、もう枯れちゃうの？」。すでにプロデューサーとしてビックネームになっちゃったわけでデビュー当時のようにはいかないんでしょうが、ソロ名義での活動もしているわけだし、久々のシャ乱Ｑなのだからもっと破天荒なことをやっていいんじゃない？　その意味で『歌ドキッ！』で見せるたいせいの守りに入っていないパフォーマンスは偉いと思います。


シャ乱Ｑ版でもうひとつ思ったこと。『歩いてる』の歌詞って、娘。が歌うからこそ成立している部分ってあると思うんですよ。まだ若い彼女たちだからこそ「“私たちは”胸に愛を抱いて　歩いてる」と言ってもギリギリ成立はする。それなりに歳を経た男が「“俺たちは”胸に愛を抱いて　歩いている」って歌っても、さすがに白々しいでしょ。
でも、「“彼女たちは”胸に愛を抱いて　歩いてる」と、大人から見た“まだ見ぬ未来を信じられる若さ”を歌うことはできるはず。この曲には一人称が使われていないのは、そうやって別の視点で歌うことを可能にするためだと思っていたのですが、シャ乱Ｑ版でもやはり「“自分たちは”歩いてる」という視点で歌われていたのは残念でした。