『I miss you』という究極形

YouTubeでミュージックビデオの配信が始まった℃-uteの新曲『I miss you』にすっかり引き込まれました。
℃-uteのメンバー５人が最大３パートに分かれ、それぞれのパートで違った旋律・歌詞を歌っていくという趣向の曲。３つのパートは声が右・左・センターに定位するミキシングとなっており、曲冒頭、センターに定位していた岡井さん・鈴木さんの声がほかの３人の声が入っていくタイミングで右チャンネルへ移動するところがゾクッとします。
歌パート同様に分割された映像を同時進行で見せていくミュージックビデオの映像も魅力的です。特に２番のサビから間奏と鈴木さんのソロパートを挟んでワンカットの中で部屋のテーブルがなくなっているのはインパクト大きいですね。何度かくり返し観たのですが、このカットはなにかトリックを使っているのではなく、実際にカメラの死角でテーブルを動かしてるんじゃないかなあ。グラスなど倒れやすいものが乗っているテーブルを短時間で動かすというのは現場的にはかなり難易度が高いと思います。

サウンドからは、娘。の『Take off is now!』や『情熱のキスを一つ』なども連想しました。ハロプロの中でこういう系統の曲をいろいろなユニットでやってきた中で、この『I miss you』という曲はその系統のひとつの究極形になっていると感じています。
そしてそれは、現在の℃-uteが綿密に構築されたものをメンバー全員でしっかりと具現化できるという“個性”を持ったグループであるから、実現し得た曲なのではないかと思っています。