鉄よりつよいもの。(旧)

KKTのブログ『鉄よりつよいもの。』のはてなダイアリー時代(2004年から2017年まで)のアーカイヴです。新規更新はしません。現在は新しいブログ http://kkt.hatenablog.jp/ をたまに更新

55th

先日リリースされたモーニング娘。'14のニューシングル『笑顔の君は太陽さ/君の代わりは居やしない/What is LOVE?』、CDで3曲を続けて聴いていると、それぞれの曲でのベースパート(3曲ともシンセ)の役割が面白いなと思いました。


『笑顔の君は太陽さ』は、あまりアタックが強くなくサステインのある音色で、フレーズは細かく動くというより白玉のフレーズも多く「鳴っている」という感じ。オケの中でさり気なく、しかししっかりと存在しているようなサウンドです。
1番のBメロ、歌詞で示すと「大人になってからも〜」の部分は休符が効果的です(この休符があるのは1番だけなのも重要)。
この曲においては、ベースパートは大部分では音の空間を埋めていき、一方で部分的には休符で「鳴らない」ことによって音の隙間を意識させるという、音の空間をコントロールするような役割を果たしているように思えます。




『君の代わりは居やしない』では、イントロ、サビではオーソドックスな感じでベースが入っていますが、Aメロに入るとあまりベースの低音が目立たず、「Theory Irony」の部分では完全にベース音がなくなるのが面白いなあと。この部分でベースがなくなることによって、曲に軽い緊張感が生まれているのかなと思います。




『What is LOVE?』ではベースパートはアタックの強い音色でほぼ一定のパターンが繰り返されて、それがこの曲の印象的なビート感を生んでいると思います。前2曲ではほかのパートで下地になるリズムが作られて、その上にベースが乗ってリズムセクションを構築しているような印象を受けたのですが、この曲に関してはその位置関係が異なって、ベースによって一番下地となるリズムが作られているように感じました。




ベースの音色も含めて、3曲それぞれで違いが感じられるのが実に面白いです。