『ロマンスの途中』

ハロプロの最新ユニットJuice=Juiceのメジャーデビューシングル収録の『ロマンスの途中』は、ハロプロのひとつの黄金路線とも言えるファンク・チューンですね。
間奏ではスラップ・ベースのソロもあり。ベースは笹本安詞氏のプレイによるものですが、同じく笹本氏がプレイしてスラップ・ベース・ソロのある℃-uteの『まっさらブルージーンズ』と比べるとベースのサウンドの違いがはっきりとわかりますね。ギラギラ、バキバキした『まっさら〜』に比べて、『ロマンス〜』のブベブベしたサウンドは、それこそ古いファンクのレコードを思わせるようなイナタさがあります。この、あえて現代的にアップデートするのではないイナタさを漂わせているところがこの曲の魅力だと思います。

そして耳に残るのが「「愛してるわ」と言え！」と「I still love you! Yeah」という、空耳的に語呂の合わせられたフレーズ。日本語と英語で語呂をあわせるのは日本のポップミュージックでは割とポピュラーな手法で、つんく氏はよく使っているイメージがありますが、この「「愛してるわ」と言え！」と「I still love you! Yeah」は、想像ですけどつんく氏にとっても会心のフレーズなんじゃないでしょうか。
さらに、単に語呂があっているだけではなく、恋愛に対して攻めの姿勢で！　と呼びかける（誰かに、あるいは自分に）女の子の中にある未練や純情を感じさせて、その点でも秀逸なフレーズだと思います。