鉄よりつよいもの。(旧)

KKTのブログ『鉄よりつよいもの。』のはてなダイアリー時代(2004年から2017年まで)のアーカイヴです。新規更新はしません。現在は新しいブログ http://kkt.hatenablog.jp/ をたまに更新

『春のグラデーション』

元・ハロプロエッグ北原沙弥香さんのアルバムが3月初旬にリリースされたのは知っていたのですが、アニメのキャラクターソングということから変な先入観を持ってしまっていまして、まったくチェックしていませんでした。
それが、YouTubeで公式配信されているアルバム収録曲『春のグラデーション』のビデオクリップ(ショートバージョン)を観たところ、一発で気に入ってしまいました。



ミュージシャンが演奏している姿が目に浮かんでくるようなサウンド、というのが最初に聴いたときの印象でした。
生っぽいサウンドで躍動感のあるリズムセクション、そしてギターの音は、これはテレキャスかな? これはギブソン系のセミアコかな? と、やはり思い浮かんでくるくらい楽器のナチュラルな響きが記録されている感じ。
編曲とギター演奏の菊谷知樹さんはファンク・ソウルをひとつのルーツとして持っていらっしゃる方ではないかと想像するのですが、そのテイストをすごく巧みに現代のポップスに昇華しているという感想を持ちました。


というわけでさっそくアルバムも入手しました。『春のグラデーション』以外の曲も全曲が菊谷さんの編曲・ギター演奏によるもので、ギターのカッティングが堪能できる曲が多く、カッティング好きの私には堪らないアルバムでした。
もちろん、そのサウンドに乗った北原さんのボーカルは伸びやかで心地よいです。
11曲中9曲がシングルとしてリリースされた既発表曲というベスト盤的なアルバムですが、曲順は1枚のアルバムとしての流れを感じさせてくるような構成になっています。特に、8曲目の新曲『昨日の恋はどこ吹く風』からラストまでは気持ちのいい疾走感があります。


先入観で聴くのが遅くなったことを大反省のアルバムです。