鉄よりつよいもの。(旧)

KKTのブログ『鉄よりつよいもの。』のはてなダイアリー時代(2004年から2017年まで)のアーカイヴです。新規更新はしません。現在は新しいブログ http://kkt.hatenablog.jp/ をたまに更新

初めてのフォークコンサート

フォーク居酒屋“風に吹かれて”で開催された『小川麻琴 フォークライブVol.0』に行ってきました。
まずは歌われた曲を見ていただくのがいいかなと思うので、最初にセットリストを書いておきます。


一応、以下「続きを読む」で畳んでおきます。




  1. 風 (はしだのりひことシューベルツ
  2. あの日にかえりたい (荒井由実
  3. マリエ (ブレッド&バター
  4. オリビアを聴きながら (杏里)
  5. なごり雪 (かぐや姫
  6. ふるさと (モーニング娘。
  7. 卒業写真 (荒井由実
  8. サルビアの花 (早川義夫
  9. 『いちご白書』をもう一度 (バンバン)
  10. あなた (小坂明子

アンコール

  • 心の旅 (チューリップ)

会場の“風に吹かれて”はかつてエレックレコードに所属して活動していたピピ&コットの金谷あつしさんがオーナーのお店で、店内の壁にはピピ&コットのほか、当時のエレックからリリースされていたレコードジャケットが数多くディスプレイされていました。そんな会場でのライブですから、もしかすると日本のフォークでもかなりディープなところに行ったりするんじゃないかと思っていたのですが、ご覧のようにポップス・ニューミュージック寄りの曲も多く、よく知られているスタンダード的な曲を揃えた構成になっていました。
バックバンドはパーカッション、エレキベースエレキギターアコースティックギター&ピアノ(曲により持ち替え)という4人編成で、たぶんパーカッションはカホンをメインに使っていたと思います。アコースティック編成というわけではなく、基本的に普通のバンドサウンドです。


さて、小川さんは曲間のトークで「緊張している」とたびたび話していたのですが、序盤はその緊張が歌にも出ちゃっていたかなと。聴いていてちょっとあれっと感じる部分もありました。
たぶん本調子が出てきたのは『なごり雪』あたりから。ここの『なごり雪』から『ふるさと』の流れがすごくよかったです。特にここは曲の間にトークも挟まず、そのまま『ふるさと』のイントロがスタートして「あっ」と思わされました。『なごり雪』って「去っていく君を見送る」歌で、『ふるさと』は「故郷へ戻る私」の歌なんですよね。この2曲が続けて歌われることで、そこにドラマを感じたりもしました。『ふるさと』は演奏もすごくよくって、イントロのあの印象的なフレーズはエレキギターで演奏されて、その少し荒々しい感じが気持ちよかったです。ギターの西島正邦さんがこの曲で使っていたのはニール・ヤングみたいにビグスビーのトレモロの付いたレス・ポールタイプのギターで、曲の終盤ではトレモロを活かしたエモーショナルなプレイもあってカッコよかったのでした。
本編の最後に歌われたのは、小川さん自身が以前から好きだったという『あなた』で、この曲は歌が際立ってよかったように感じています。サビはほぼファルセットで歌っているんですけど、それがすごく安定しているんです。正直「ここまで歌えちゃうの?」とすら思いました。
一旦ステージを降りたあとアンコールの声に応えて、「フォークだけど盛り上げれる曲を、みんなで歌える曲、でも『青空』じゃないよ(笑)」という感じの紹介で『心の旅』。その言葉どおり客席の合唱もありで、そのとき客席にマイクを向けるときのポーズと、そのあと大きく手で大きく○を作るのがえらく可愛かったです。


というわけで、全11曲、時間は80分くらいだったかな? 率直に言ってもうちょっと聴きたかったなという感じはします。それと、4月の時東さんと一緒にやったアコースティックライブに比べると、ひとりだけ、かつフォークの名曲を歌うということで小川さん本人も構えていたところはあったのかなと思います。なんとなく着慣れない服を着ているみたいな印象は残りました。
とはいえ、曲間のトークでも、パフォーマンス自体からも、歌うということに対する意欲はすごく感じましたし、2009年のラストのイベントがこういうかたちでよかったなと思っています。2010年にも期待大、です。