アコースティック再評価
3月はハロプロ関連でもそれ以外でもマストバイなCD・DVDのリリースが多くて楽しみな反面、懐事情が大変でもあります。
マストバイなアイテムのひとつが高橋幸宏氏の3年ぶりとなるソロアルバムです。そしてそのリリースにあわせて、CDが廃盤でi Tunes Storeなどでしか入手できなくなっていた過去のアルバムも再発されます。その中から1枚紹介。
- アーティスト: 高橋幸宏
- 出版社/メーカー: EMI MUSIC JAPAN(TO)(M)
- 発売日: 2009/03/11
- メディア: CD
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実は凝りまくっていながらシンプルに響くサウンドの中、幸宏氏のソングライターとしての面、ボーカリストとしての面が色濃く出たアルバムだと思っております。
安倍さんのライブへの参加でハロプロでもお馴染みとなった徳武弘文氏も参加しています。
で、ここからは私の勝手な想像なのですが、アコースティック・スタイルでのセルフカヴァーという企画は、当時のアンプラグド・ブームを反映して出たものではないかと思います。
1990年前後にMTVで『MTVアンプラグド』という番組がスタートしました。著名なアーティストたちがアンプラグド(プラグを抜いた)=電気楽器を使わないスタイルでライブ演奏を繰り広げるという番組で、当時日本でもひじょうに話題となりました。放送ののちCDや映像作品としてリリースされヒットを記録したアーティストも少なくありません。
『アンプラグド』がスタートする以前の1980年代終盤ごろまでは、まだ世間ではアコースティックギターといえばフォークソング、地味、暗いというイメージが残っていたはずです。実際にそのころ身を持って体験しているから間違いありません(笑)。それが払拭されたのが、『アンプラグド』をきっかけにしたアコースティック・サウンド再評価の動きであり、『Heart of Hurt』もその流れの中で登場した作品だと思っています。
ここ数年、ハロプロでもカジュアルディナーショーなどでアコースティック・スタイルで演奏される機会が多くなっていますが、もし1990年代のアンプラグド・ブームがなければ、アコースティック・スタイルという形式はありえなかったのではないかと思います。
また、アンプラグドがもたらした変化として、エレキとアコースティック両方をこなすギタリストが多くなったということが挙げられると思います。エレキプレイヤーがエレキの演奏スタイルをそのままでアコースティックギターを演奏することが増え、アコースティックギターのプレイスタイル自体も1990年代を境に変化しているのかもしれません。
私がいままでハロプロのカジュアルディナーショーなどで観たギタリストの方々も、その多くが本来はエレクトリックギターのプレイヤーで、エレキの演奏スタイルをベースとしている方が多かったように思います。アコースティック専業っぽかったのは、安倍さんのツアーに参加している久保田邦夫氏くらいじゃないかなあ。
というわけでちょっと長くなりましたけど一応ハロプロに話を繋げられたところでおしまいにします(笑)。