Secondo album

Buono! 2 (通常盤)

ファーストアルバムが傑作だっただけに、前作と比べてどうか？　という不安も若干あったBuono!のセカンドアルバムは、期待にたがわぬ作品となっていて満足です。
サウンド的にはデビュー以来の路線を踏みつつも、AKIRASTAR氏が手がけた３曲目『キラキラ』や12曲目『ゴール』では中期ビートリーテイストもそこはかとなく感じさせてくれます。『キラキラ』ラストの延々伸びてくギターの音には『A day in the life』のピアノを連想したりもして。
それから今回は３人それぞれをメインボーカルに据えたソロに近い曲が１曲ずつ入っているのも新機軸っぽいところ。中でも夏焼さんメインの『消失点 -Vanishing point-』はBuono!ではむしろ異色となるストレートなポップ路線が新鮮です。
今回のアルバムは歌詞も印象に残る部分が多くて、その『消失点 -Vanishing point-』の男の子目線の歌詞は切なくていろいろと想像を広げさせられますねえ。『キラキラ』のBuono!のメンバー自身と重なるような歌詞もよいです。

最後にもうひとつ。既発表曲が続く５曲目から７曲目までは、曲間を短く詰めることでライブで曲が立て続けに演奏されているような畳み掛ける疾走感を生み出しています。おそらくこれって曲間を勝手に調整してくれちゃう携帯音楽プレイヤーなんかじゃ体験できないはず。『Buono! 2』は最低でも１度は“ＣＤで”聴いておくべきアルバムだと思います。