鉄よりつよいもの。(旧)

KKTのブログ『鉄よりつよいもの。』のはてなダイアリー時代(2004年から2017年まで)のアーカイヴです。新規更新はしません。現在は新しいブログ http://kkt.hatenablog.jp/ をたまに更新

カラフルな娘。たち

モーニング娘。のコンサートツアー『リゾナントLIVE』11月3日昼公演を鑑賞してきました。
2007年春のさいたまスーパーアリーナ公演以来、娘。単独でのコンサートは観ていなかったのですが、夏のワンダコンを観たりする中で、もう1度現在の娘。をちゃんと観ておきたいと思ったのです。



以降、コンサートの内容に触れるので「続きを読む」で。






これまで私が観たことのある娘。コンサートはいずれもアリーナクラスでのもの。ホールでの娘。コンサートを観ること自体が初めてでした。なので、開演してステージに娘。たちが登場してまず思ったのが「近い!」(笑)。そして3曲目『ペッパー警部』の冒頭のサビ明けで低域の強調されたリズムが振動として伝わってくることに、曲を体で感じることのできるコンサートの醍醐味というものを改めて感じさせられました。
序盤から『TOP!』間奏での亀井さんのソロダンスだったり『インスピレーション!』終盤にピッタリ寄り添いながら歌う高橋さん新垣さんの名コンビぶりだったりと見どころは盛りだくさん。
5・7・8期の6人で歌われる『パープルウインド』は、間奏のひとりずつのダンスは正直ぎこちなさを感じさせる部分もありますが、ひとりずつ大きく異なった振り付けはダイナミックでしたし、アンカーとしてきっちり“ダンスバトル”を締める高橋さんの力はさすがと思わされました。
ここからの流れは圧巻でした。『パープルウインド』から一転して可愛さを前面に押し出した6期3人の『レモン色とミルクティー』、のえるとこべにの参加も嬉しいところだった『タンタンターン』、光井さんがあそこまでキュートさ全開になるのは意外だった『私の魅力に気づかぬ鈍感な人』、久住さんがジュンジュン、リンリンと組んできらりとは違った顔を見せる『グルグルJUMP!』、新垣さんが切なく歌い上げる『INDIGO BLUE LOVE』、高橋さん新垣さん田中さんがクールに魅せる『Take off is now』、MCを挟んで、カバー曲の『どうにもとまらない』『恋のナンバー6700』。
1曲ごとに世界がガラッと変わるようなステージでした。それは曲ごとにメンバーが変わるということだけではなく、たとえばひとりでしっとりと歌い上げた新垣さんが次の曲ではクールさを見せたり、溌剌とした『グルグルJUMP!』の3人が、同じ衣裳のまま『どうにもとまらない』では妖しさすら感じさせたり、また次の曲では弾けんばかりの元気さを見せたり、メンバーひとりひとりも次々と違う顔を見せていく。「万華鏡みたいだ」とふと思ったのは、最新シングルのカップリングが岩崎宏美の曲であることからの連想もあったかもしれません。少し角度が変わるとまったく別の模様が生まれていく、いままで体験したことのないカラフルさを持ったステージが展開されていました。


盛り上げ系ナンバーを並べた終盤の勢いにも圧倒されました。中でも楽曲としての印象は決してよくなかった『女に幸あれ』が流れの中で効果的に使われていたのには唸らされました。
本編ラストを飾る『リゾナントブルー』も、これまでに観た以上に「9人でのパフォーマンス」であることを強く感じさせられました。


アンコール、会場の空気をステージに惹きつけるような『雨の降らない星では愛せないだろう?』、そして『青空がいつまでも続くような未来であれ!』で締めくくられるステージは、実に爽快なものでした。



「カバー曲がある」「未発表曲がある」。いつも私がそうするように、今回もある程度セットリストや構成、演出について知った上で観にいったコンサートでした。しかし、実際に娘。たちが魅せてくれたのは、予想と違ったコンサート。「予想を越えた」というと、方向は予想できていたようだけれど、今回のコンサートは、方向すら私が思い描いていたものをよい意味で裏切る「違った」コンサートでした。
コンサートを観終わって思ったのは、私がコンサートを観なかった1年半の間に、娘。はそれ以前とは違ったものになったのだということ。
「いまの娘。ってどんなだい?」と聞かれたら、まだうまく表現はできないけれど、いまの娘。はすごく楽しい。「あのころ」の娘。とも「あのころ」の娘。とも違うけど、楽しくて、すごいんだ。
そう思わされたコンサートでした。
この娘。の楽しさを、ステージだけでなく、楽曲でももっと楽しみたい。まもなくリリースのカバーアルバムももちろん楽しみですが、きっと今回ツアーで披露された楽曲が収録されるであろう、その次のアルバムも楽しみです。