鉄よりつよいもの。(旧)

KKTのブログ『鉄よりつよいもの。』のはてなダイアリー時代(2004年から2017年まで)のアーカイヴです。新規更新はしません。現在は新しいブログ http://kkt.hatenablog.jp/ をたまに更新

GOODSAL

実は2月はリリースされる作品が多いものでどうしようかと思っていたのですよ、このアルバムについては。
ありがたいことに、最近はこことか、リリース当日からいくつかの音楽配信サイトで試聴ができるようになっていまして、それぞれちょっとずつ試聴してみるとかなり良い感じ。というわけで結局購入しちゃいました。
アルバム全体として、ふた昔くらい前っぽいダンスミュージックテイストのサウンドというコンセプトが感じられます。多くの曲でホーンが使われていて(全部が生ではありませんが)、アルバム全体に統一感を持たせていると思います。
奇をてらわずストレートに作られたアルバムといった趣。なんとなくちょっと前の娘。のアルバム的な雰囲気も感じます。これは元娘。が3人いるから当然なのかもしれませんけどね。以前、何人かで話しているときに「音楽ガッタスパラレルワールドの娘。」という表現をしたことがあったのですが、我ながらこれって案外的確なたとえだったのかも、と思っています。
個人的に収録曲の中で一番興味深かったのは4曲目の『青春のカスタード』。これ、通常のベースラインのほかに高音部でのスラップを重ねているのかな? 面白い効果が出ています。
しかし、購入の決め手となったのはその曲ではなくて実は5曲目の『心の谷間』だったという(笑)。アップテンポの曲がほとんどの中、アルバムの中では異色曲となる曲なんですが、この甘酸っぱさはすごいですよ。
メンバー2名でテイストの違った曲を歌うって点では、娘。の“重ピンクこはっピンク”とか、亀井さん光井さんの『春 ビューティフル エブリデイ』を思い出させるところがありますが、重こはは完全にネタとしてやっていたり、『春 ビューティフル〜』も、ことさらにノスタルジックさを強調することでどこか照れ隠しのようなシャレっぽさを感じさせていたのに対し、『心の谷間』はストレートにやっちゃっているのがすごいです。これは、まだ歌い手のキャラクターがあまりリスナーに見えていない時期だからできた曲なのかもしれません。
そしてまた歌っている能登さんと真野さんの幼さを残した声質が強力。かなりエフェクトもかけられているっぽいですけど、そのかかり方も実に効果的でいいんじゃないでしょうか。しかし能登さんはこれで19歳ってなあw。


そんな感じで気に入っているアルバムではあるのですが、良曲が揃っているゆえの不満点もあります。それは構成の面です。『抱きしめて…涙』と『鳴り始めた恋のBELL』は、同じアレンジャー、プレイヤーチームによる2曲で、テイスト的にも近い感じがあります。これが1曲目と3曲目という近い曲順に配置されているため、アルバム全体はバラエティに富んでいるにもかかわらず、アタマのほうで似た感じが続いちゃっているんですよね。
それから、ラストは石川さん紺野さんコンビの『キスしよう』で締めくくられているんですが、やはりグループのデビューアルバムですからラストは全員参加曲のほうが良かったんじゃないかなあ。
で、私的曲順案。3曲目を『鳴り始めた〜』から『やったろうぜ!』に変更、6曲目以降は1曲ずつ前にずらして、ラストは『キスしよう』のあとに『鳴り始めた〜』でどうでしょうか。良ければプレイリスト作るなどしてやってみてください(笑)。


そしてもう1点、アルバムのブックレットに疑問を感じる部分があります。見開きで歌詞とメンバーひとりひとりの写真を使った構成は良いのですけど(ポーズとか娘。の『No.5』のブックレットを思い出したりしました)、10人中5人が歌っていない曲の歌詞部分に写真が載っているのってなあ。これは娘。はじめ以前のほかのハロプロのユニットのアルバムでもありましたけど、そういうとこはちゃんと気を配ってほしいと思うんですよ。℃-uteのミニアルバムがちゃんとしていただけにすごく残念。
さらに、私の買ったのは通常盤なんで限定盤だと違うのかもしれませんけど、ジャケットとブックレット、どこにもメンバーの顔と名前が一致する写真がありません。これはあまりに不親切だろー。
なわけで25番と28番と29番はどちらさんでしたっけ?