心地良い風
- アーティスト: 松浦亜弥
- 出版社/メーカー: ZETIMA
- 発売日: 2007/10/10
- メディア: CD
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しかし、聴き終わるとなんとも心地良い感じが残りました。そして気づけば何度もリピートしている。おそらく、これから長い時間が経っても、飽きずに聴けるのではないかと、そんな予感を感じます。
歌詞の内容は、若い女性の身近なテーマを扱ったものがほとんど(メッセージ性の強いシングル曲『笑顔』は、アルバムの中ではボーナストラック的な位置付けだと思います)。『女 Day by Day』に顕著ですが、20代の働く女性をターゲットとして、共感を得るようなアルバム作りをしていることがうかがえます(実際に共感をもって迎えられるかは、20代でも女性でもない私には想像しかできないことなんですが)。松浦さんのボーカルも大きな加工は施されておらず、20代の、生身の女性がそこにいると感じさせる歌声です。
また、このアルバムでは『ソウルメイト』と『女 Day by Day』の2曲で「B型」という言葉が出てくるように、いくつかの曲で共通する言葉がキーワードのように使われているのが印象に残ります。中でも、オープニングを飾る『今はレットイットビー』の「風に任せましょう」というフレーズは、それを受け取るかのように、続く『HAPPY TO GO!』で「風に任せて」と歌われ、さらに6曲目のタイトルである『風に任せて』へと繋がっていきます。ここで歌われるのは、決して投げやりで無目的な“風任せ”ではなく、力まず、自然に流れの中を歩いていく“風任せ”。そこには、現在の松浦さんのスタンスが表されているのかもしれません。
さて、このアルバムは私にとって特別な感慨のあるアルバムとなっています。それはこのアルバムを購入した理由にも繋がっているのですが、それについては、また稿を改めて。