鉄よりつよいもの。(旧)

KKTのブログ『鉄よりつよいもの。』のはてなダイアリー時代(2004年から2017年まで)のアーカイヴです。新規更新はしません。現在は新しいブログ http://kkt.hatenablog.jp/ をたまに更新

コトブキ珈琲

4日にハロプロからアヤカとエッグのロビン(このふたりの場合敬称をつけると妙な感じがするので敬称略)が出演している劇団「大人の麦茶」公演『コトブキ珈琲』を観てきました。といっても今回はハロプロ目当てというより、保田さん出演の『ネムレナイト』が面白かったんでオトムギの公演を観に行ったという部分が大きいんですけど。
今回の会場は下北沢の「劇」小劇場。駅からすぐで、初めて入ったんですが、前回のオトムギの公演会場だった池袋グリーンシアターより小さな劇場で、客席は全部で7列だったかな? 私は割と早めに会場に着けたんで、中央付近の見やすい席で鑑賞できました。
今回の『コトブキ珈琲』は、ある喫茶店が舞台。自主映画グループの仲間たちが、かつての映画仲間の女性の結婚披露宴で流すお祝いのビデオを作ることになって…というお話。
映像作りが話の軸になっているだけあって、「カメラを通した映像」が織り交ぜられながら舞台は進んでいきます。舞台劇ではあるのですが映画的な演出をしている部分もあり、舞台でもこんな見せ方があるのかと唸らされました。
もうひとつ感心させられたのは、自主映画グループのひとりが障碍を持った人物と設定されていること。でもグループの仲間たちはそれを特別扱いすることはなく、一緒にバカをやったりもできる仲間のひとりという関係を築いていて、それは障碍者との関係の、ある種の理想的な描き方だと思います。
ネムレナイト』同様、笑えて、ときにはちょっと切なくて、最後はホンワカとした気持ちになる劇でした。ただ、主人公たちの姿に「もうちょっとこういうときって葛藤するんじゃないかな?」と感じたり、主人公にほかの登場人物が寄せる気持ちが未整理で伝わりづらいという印象を受けました。『ネムレナイト』にあった、いろいろな要素が次第にひとつに繋がっていく気持ち良さはいまひとつ感じられず、そこに物足りなさは残ります。
アヤカが演じたのは、周りの男性陣がドキドキしてしまうような美人という役どころで、明らかに美形のアヤカが演じることで強い説得力を持った役になっていたと思います。
ロビンはこの舞台を観るまで誰だか良くわからなかったんですが、登場したのを見た第一印象はこんなに顔の小さい人がこの世にいたのかと(笑)。ほんとに美少女って感じの子ですね。ストーリーのキーとなる秘密を持った役を演じているんですが、謎めいた感じではなくて、すごくピュアでひたむきな印象を感じさせる役です。ただ、ピュア過ぎるかなっていうところもあって、何箇所かもうちょっと思わせぶりな感じがあった方がセリフが効果的だったんじゃないかなあと思う部分もありました。でも全体的にはすごい好演です。
そんな感じで、ちょっと気になる点もいくつか書いたりしましたが、前回の『ネムレナイト』同様、すごく楽しめる舞台でありました。