鉄よりつよいもの。(旧)

KKTのブログ『鉄よりつよいもの。』のはてなダイアリー時代(2004年から2017年まで)のアーカイヴです。新規更新はしません。現在は新しいブログ http://kkt.hatenablog.jp/ をたまに更新

夏ノ詩ノ話

小川さん新写真集『夏ノ詩』について、昨日のネットラジオで話したことも含めて書いていきます。
表紙の画像はまだワニブックスのサイトにもアマゾンにも載っていないのですが、公式サイトの写真集情報に掲載されています。ただこの情報ページトップからたどりにくいぞ。
この表紙を最初に私が見たときの印象は、週刊朝日のグラビアっぽいなあと(笑)。髪にウェイブがかかってて普段とはかなりイメージが違って見えますね。デビュー直後の小川さんっぽいという意見もあって、卒業記念写真集でもあることを考えるとそういう狙いもあるのかもしれません。

スタジオ撮影編

表紙を開いた左側を1ページとすると(つまり『夏ノ詩』とタイトルが入っているページが3ページね)、7ページまでは表紙と同じ黒バックに白いワンピースのスタジオ撮影のショット。笑顔が続いたところで6ページ、7ページのちょっと憂いを帯びた表情が良いです。
8ページ、9ページはやはりスタジオ撮影ですが白バックに黒のドレスと逆の配色。濃い茶色になった髪と黒のドレスが良く合っています。
12ページからはちょっと大人っぽい表情のカット。特に16ページ、17ページ目の見開きのカットはパッと見小川さんとわからないほどの大人っぽい雰囲気です。FRIDAYの先行グラビアでは「SEXY」として水着カットが紹介されていましたけど、個人的にはこの写真集で一番セクシーさを感じさせるのはこの見開きさと思います。

ロケ編

18ページからはロケ撮影のカット。エクステンションでロングヘアとなった小川さんの姿が見られます。この衣裳パターンが4ページ(内1ページはロングショット)だけなのはちょっと残念。
ここでスタジオ撮影らしきモノクロームのショットが入りますが、23ページでうなじを見せるショットは狙いどころがわかってるなあと。
24ページからは日本家屋内での室内ロケのショット。26ページで文庫本を開く手元(この文庫本については後述)、27ページでサクランボを銜えようとする小川さんのアップ。スタジオ撮影のちょっとアンニュイな表情の2枚を挟んで、閉じられた文庫本と、完全にサクランボを銜えてカメラを見る小川さん。その前のカットと同じ構図で時間の経過を感じさせ、また同時にいろいろろ暗示しているようなカットです。
32ページからは浴衣を着たカットが続きます。35ページの庭に立つシーンは、背景の雰囲気と小川さんの表情も含めてすごく良い画になっています。
36ページ、37ページは見開きで、たぶん続けて撮影したのだと思うのですが、障子の陰から顔を出してちょっと微笑む感じがすごく良い! 36、37ページと続けて見ていると脳内で間の画が補完されて動画として見えるはずだ。

水着編

38ページからは海でのロケ。冒頭数ページはまだ水着にならず、Tシャツにジーンズを着て元気の良いイメージのショットが続きます。
42ページはカメラの方を見る小川さんのアップ。ここではTシャツの首元から下に着た水着がチラッと見えているのがポイントでしょう。それともうひとつ、このカットではピアスが良くわかりますが、このピアスのデザインが「5」。ちゃんと「5」に関係したものを付けてくれているのは嬉しいなあ。
43ページからTシャツを脱いでいます。45ページではジーンズを脱ぐ途中のカットですが、ある年齢以上だと間違いなくここで頭の中にこの曲が流れるはずです。あきれかえるほどステキ。
48ページからはやはり水着ショットですが衣裳が変わってオレンジのビキニ。1ページ前までの水色のビキニのときと比べると、どことなく表情も違って見えるのが不思議。水色の方はちょっと悪戯っぽい感じがあって、オレンジの方が天真爛漫な感じがあります。
プールサイドでの55ページ、これは付録のメイキングDVDを見るとより明確ですが、2003年にH.P.オールスターズでうたばんに出たときにやったあのポーズと近いです。ちゃんと実践したのは偉いぞ。
56ページからは室内プールでの競泳水着を着てのショット。できればもっと泳いでいるところを見たかったところですが、実際に泳いでいるカットは少ないのはちょっと残念です。

室内ロケ編

68ページからは少しレトロな感じのするワンピースを着ての室内ロケ。このパートは陰影がすごく効果的に使われているなあと感じました。
70ページは窓から差し込む光の柔らかな感じと小川さんの表情がマッチしていてすごく優しい感じのする、個人的にこの写真集でのベストショット。このカットと72、73ページは一連で撮られた写真だと思うのですが、表情の変化が素晴しい! これも脳内補完動画再生ですよ。そこから一呼吸置いたあとっぽい74ページのちょっと遠くを見るような表情も良いです。
81ページはガラス器とそこに入れられた水、差し込む光がちょっと非現実的な独特の雰囲気を作り出しています。
横たわり視線を外した小川さんの見開きでこのパートは終了。

メッセージ

ラストは再び表紙や冒頭と同じスタジオ撮影でのカット。小川さん手書きの卒業メッセージと、こちらをしっかりと視線を向ける小川さんの表情は心に迫るものがあります。


というセカンド写真集『夏ノ詩』。前作『小川麻琴』がナチュラルな小川さんの表情を捉えていたのに対し、今度の作品は普段とは異なったイメージに挑戦しているという印象があります。それを象徴しているのが85ページのクレジット。「Actress MAKOTO OGAWA」と記載されています。小川さんが『夏ノ詩』という作品を演じて見せたのが今回の写真集なのだと思いました。
また、今回のカメラマンの方はアート志向(っていうのが適切な表現かどうかはわかりませんが)を強く持った方なんでしょうか? 前述のように特に後半の室内ロケのパートでの光と影の使い方が効果的で、まさにひとつひとつの写真を作品として作り上げているという印象です。
もうひとつ、26ページに写っている文庫本はダン・ブラウンの『天使と悪魔』です(文庫版中巻の218ページ)。スタジオ撮影での黒バック白衣裳と白バック黒衣装、光と影、そして『天使と悪魔』。「対比」というのがこの写真集のひとつのキーワードになっているのかもしれません。
小川さんは初となったメイキングDVDは、衣裳や髪型が違ってもいつもどおりのホンワカした小川さんが見られて和めるDVDです。スタジオ撮影で『SEXY BOY』の振りをやっているところが可愛い。それから室内ロケのメイキングは、映像でも陰影が生む独特の雰囲気が伝わってきます。


そんなわけで、今回の写真集は素晴しいのでぜひ買いましょう。

小川麻琴写真集『夏ノ詩(なつのうた)』 [DVD付]

小川麻琴写真集『夏ノ詩(なつのうた)』 [DVD付]