久々に聴いた１枚

Moon Dog

１９８０年代を席巻したバンド、REBECCAのキーボーディストであり、コンポーザーとして多くのヒット曲を生み出した土橋安騎夫の、１９９７年リリースのソロアルバム。REBECCAではダンサンブルなポップチューンを送り出してきた彼がバンド解散後の１９９２年、元エコーズのギタリスト・伊藤浩樹と結成したユニットTHE REBELSとして発表したのは、意外にもフォーク・ロックのテイストを感じさせるサウンドでした。THE REBELSもフェイドアウト的に活動を休止しましたが、その後に発売されたこのアルバムはTHE REBELSの延長線上にあるサウンド。収録曲の中にはTHE REBELS時代にライブで演奏されていた楽曲も含まれているはずです。
THE REBELS同様、ボーカルをとっているのは土橋本人。決してうまいボーカルではないのですが、アコースティック・ギターが効果的に使われたどこか郷愁の感じられるサウンドと相まって、実に暖かみのある“良い歌”を聴かせてくれます。
現在は自らのレーベルでクラブミュージックをリリースしているようですが、こういうサウンドもまた聴かせて欲しいものです。